身体を温める陽の食材や、固く引き締まったもの(くるみなどの木の実や黒く焼いた梅干し、燻製されているいぶりがっこなど)は冬の養生になる。玄米も引き締まった皮付きの状態でいただくことで、身体の深部がしっかりと固まり、体内はエネルギーで満ち溢れる。

気温の低下によって血管が収縮する冬は、体内の運搬作業がなにかと滞りがち。そんなときに食物繊維やミネラルが豊富に摂取できるのも玄米食の魅力である。よく噛んで食べることになるので、冬眠モードなポーっとした脳の活性化にもなるだろう。

ちょっと余裕のある極寒の朝には、玄米粥を。シンプルな漬物や梅干し、黒ごま塩や塩昆布など黒い食材と合わせて、温かい番茶とともに楽しみたい。同じく塩昆布メインで炒飯などにしてもよいだろう。たっぷりと作ったミネストローネなどのスープにアルデンテに茹でて冷凍しておいた玄米を加えてオリーブオイルでまとめ、仕上げにオリーブオイルを回しかけてスープパスタ感覚でいただくのもおすすめ。体に優しいおめざは、一日の活力となる。