秋の気温が下がり始めた頃から春先にかけて、最盛期となるブロッコリー。彩りも食感もよいブロッコリーはさまざまなレシピに使える万能野菜。お弁当には、チーズとブロッコリーを牛肉の薄切りで巻いて揚げた肉巻フライ。メイン料理なら、ブロッコリーのグリーンをアクセントにしたボンゴレを楽しもう。
10月から3月の終わりまでシーズンを迎える大根。よく見かける真白なものに限らず、大根には彩り豊かな品種が揃う。芯が赤くて皮が真っ白など紅芯大根、皮が黒くて芯が真っ白な黒大根などははっきりとした色みがとってもキュート。普段の食卓を華やかに彩ってくれる。
秋の味覚の代表である松茸。希少な国産のものを奮発して今だけのごちそうを堪能したい。材料を限りなくシンプルにした炊き込みご飯は、風味を存分に生かした定番料理。ほかほかの温かいうちにいただきたい。
さまざまな豆が旬を迎える10月。鮮やかな赤紫を帯びた金時豆は、ふくよかな甘みとほっくりとした食感が醍醐味。粒の形がよく、食味も優れているので煮込み料理にぴったり。日本なら甘い煮豆が一般的だが、洋風メニューにも合う。
新米のおともにぴったりなのが、カタクチイワシやウルメイワシなどの小魚を干物にしためざし。食塩水に一夜漬けてから、竹またはプラスチック製の串を左眼から下あごへ通して日干ししてつくられる。めざしをいただく日にはたくあんを添えた塩むすびもこしらえよう。限りなくシンプルな献立にして、魚の旨みをじっくり堪能したい。
7〜10月にかけて国産のものが多く出回っている。鮮度の高いパプリカを買ったら、フレッシュな味を堪能しよう。パプリカを極薄切りにして氷水にさらした後、ちぎった海苔と混ぜ合わせて、醤油とオリーブオイルで味つけ。簡単ながらシャキシャキとした歯ざわりが楽しい一品が出できあがる。
秋の七草の一つである“葛”を、葛粉を使用した料理で味わうのも一興。肌寒い秋から冬にかけては、葛うどんも内側からじんわり温まりおすすめ。また、ゆずなどの好みの柑橘を薄切りにして蜂蜜で漬けたものに、葛粉を溶いた湯を注ぎ入れたホットドリンクは、かぜの引き始めにも良くてこれからの季節にぴったり。
福井県のスローフードである打ち豆は、大豆をつぶして乾燥させた加工食。大豆の収穫期である10〜11月に食べてみたい味だ。おすすめの食べ方は打ち豆ご飯。またキーマカレーや洋風のスープに、レンズ豆のような感覚で使ってみるのもいい。