台湾で「豆苗(ドウミャオ)」といえば、新芽ではなく若葉のことを指し、春が旬の葉野菜として扱われている。もしも今の時期に旅先で出会う機会があれば、旬の豆苗を味わってみてはいかがだろう。

植物の新芽を食用としたスプラウトの一種で、エンドウの種を発芽させたものが豆苗。生産管理が行き届いたハウスや工場内で栽培されているため天気の影響を受けにくく、野菜の値が高騰しているときでも価格の変動がなく安定して手に入る。栄養価が高く、カロテンをはじめビタミンCや食物繊維が豊富。葉と茎を食べ終わったあとに根の部分を水に浸しておくと、新しい芽が出て再収穫できるのも豆苗ならでは。力強く茎が伸びる様子はなんとも春らしく、観葉植物として目でも楽しめる。

生食ができる豆苗はまず、細かく刻んで薬味感覚でいただきたい。絹どうふをペーパータオルに包んで電子レンジで3分加熱し、水抜きをする。お皿に盛り、細かく刻んだ豆苗やじゃこ、ゴマをたっぷり散らして、熱々のごま油と塩をじゃっとかければ半生なホットサラダができあがる。豆苗と旬のスナップえんどうを豚肉とともに炒めたも一品もぜひ。中華鍋に湯を沸かし、塩と油を加え、豆苗とスナップえんどうをゆがいて取り出す。お湯を捨てて中華鍋を再び熱し、つぶしニンニクと細切れ豚肉をごま油で炒め、取り出した豆苗とスナップえんどうを少量の鶏がらスープで炒め、塩で味付けすれば完成だ。