春になると地下茎から新芽が出る「ワラビ」は、日本各地の山野に自生する代表的な山菜の一つ。スーパーではなかなか見ないので、直売所などで見つけたら手に入れよう。

手に取ると指先が黒くなるほどあくが強いので、生食はひかえること。あく抜きはていねいに行うのも、おいしくいただくポイントだ。あく抜きは、沸騰した湯にワラビと小さじ1の重曹(または炭)を入れ、火からおろしたら一晩置く。後は熱が冷めたワラビを水ですすぎ洗いする。水にさらしすぎると味が弱くなることもあるので注意したい。

ワラビの豊かな風味をを楽しむなら「山菜おこわ」を。もち米2合と米1合をあわせて洗い、かぶるくらいの水につけて1時間おき、ざるに上げて水気を切る。ワラビは2〜3㎝に切ったら、炊飯器で米とワラビ、ワラビの煮汁を入れ、醤油と酒、塩などで味つけをして炊く。またはワラビをオリーブオイルで炒めて、醤油で味つけすれば、シンプルなのに味わい深い一品に。