旧暦では立春から一番近い新月の日がその年の元日とされ、今年は今日16日が旧正月にあたる日。ちょうどこの時季に花を咲かせる福寿草が“新年を寿ぐ花”とされているのは、旧正月が現在よりも約ひと月遅れて訪れるため。

そんな早春においしさのピークを迎えるのが、産卵前のやりいかである。するめいかと比較すると身が柔らかく上品で、繊細な甘みを感じられる。小ぶりで柔らかいやりいかが手に入ったら、軽い食感をたのしむフリットにしていただきたい。

ゲソと内臓を取り出し、胴は皮をむき、中身をきれいに掃除してから1.5cmの厚みに輪切りにする。ゲソは食べやすく2〜4等分にしておく(下処理が苦手な場合は魚屋に頼むことも可能)。ボールに卵白を入れ、切った身を加えて絡めたら、余分な卵白を落として別の大きめのボールにいかを入れる。塩を混ぜた薄力粉を加えていかを粉に押し付けるようにしてつける。揚げ油を180度に熱し、余分な粉を落としながら色づくまで揚げる。カラっと仕上げるには2度に分けて揚げるのがおすすめ。レモンを添え、好みで絞り、あつあつをいただく。