8世紀頃から日本ですでに栽培されていたキク科フキ属の多年草「フキ」。今の時期は大型の栽培種が出回る。購入時においしいものを見極めるには、葉と茎を見るのがコツ。葉はできるだけ変色していない緑色がきれいなものを、茎は真っ直ぐ太さが均一で、色は薄い緑色の黒ずんでないものを選ぶとよい。
ふきはアクが強いため、ゆでる前に30㎝くらいに切ってから塩を振って板刷りする。繊維が延々と出るので、ほどよいところで切り上げて、塩を洗い流してからゆでて、出汁につけておく。
春らしいほのかな色の「出汁浸し」にするなら、泡口醤油と酒、みりん、塩で出汁を仕込むのがポイント。また豚肉をのせた「ふきの混ぜごはん」なら食べ応えも満点。出汁にひたして薄味のついたふきを小口切りにして、胡麻とともにご飯に混ぜる。その上に、醤油と酒で炒めた豚肉をのせて。または豚肉の代わりに、卵とじにした鶏肉をのせてもおいしい。