秋になると、民家の軒先に庭木として植えられたその姿を目にする柘榴(ざくろ)。日本ではあまり前面に出てくるような食材ではないけれど、抗酸化作用のあるアントシアニンやタンニン類が含まれることから、美容の世界ではとても重要な食材として位置づけられている。活性酸素が発生しやすいランナーにとっても、ありがたい果物というわけだ。
みずみずしく輝くルビー色の果実を割ると、なかには小さな赤い粒がぎっしり詰まっている。プチプチとした食感のそれは、料理やデザートの小気味よいアクセントになる。濃厚なチョコレートクリームやムース、ジェラートの上に散らせば、柘榴の酸味とチョコレートの甘味、苦味をいっぺんに楽しめる。サラダのトッピングなんかにしてもいい。
一体どうやってあの小さな実を一つ一つ取り出せばよいかというと、実はとても原始的な方法で取り出すことができる。縦半割にして、断面を下に向けて上からめん棒でこんこんと叩くと、面白いように果肉が飛び出てくる。