発酵食ブームが高まり、日本の伝統食材である塩麹や甘酒などの人気 が定着した今、その知恵を活かした新たな発酵食品のレシピが話題だ。

アートディレクター兼グラフィックデザイナーの杉本雅代さんが全国のワークョップで紹介するのは、フルーツやハーブを使った鮮やかな“酵素シロップ”。自宅で手軽に作れるジュースのシロップの発酵食品は、口コミで広まり、女性の間で人気だ。 「発酵は日本で生み出されたすばらしい知恵。それを若い世代にも抵抗なく取り入れてほしいと思い、きれいな見た目や味にこだわって作り、“酵素シロップ”と名付けました」(杉本さん)。

ビンに輪切りのレモンやキウイなどのさまざまなフルーツ、ローズヒップなどのハーブ、上白糖を入れる。ぬか漬けを作る要領で、素手でかくはん作業を繰り返し、1~3週間かけて発酵を促す。

「野菜ではおいしくなかったので、フルーツで作ったら、 子どもも喜んで飲んでくれて。 拠点の葉山を中心にワークショップを始めたきっかけは 3.11の震災後、子どもが食べるものについて考えさせられたこと。 免疫力を上げる発酵食品の良さをお母さんたちに知ってほしいと思ったんです。 効果は人それぞれですが、私はお通じも肌ツヤもよくなり、風邪もひかなくなり、快調です」

<作り方>

・材料、用意するもの
砂糖(上白糖、材料の1.1倍)、ビン(2ℓの容量のもの)
材料
レモンー4個
オレンジー1個
いちごー3粒
ミントー1本
ビオラー5個


1.レモンは丁寧に皮をむく
2.材料、砂糖の重さを量る。材料:砂糖=1:1.1の割合にする。果実は輪切りにする。
3.ビンに砂糖と材料を交互に入れ、最後に砂糖でふたをする。
4.ビンは密閉せずに直射日光を避け、居間など清潔な場所に置く。
5.次の日から、きれいな手で1日1~2度混ぜる。かくはん作業は1度につき50回くらい。(かくはん作業を行うことで自分の常在菌を酵素に混ぜ込む)
6.1~2週間後、材料がしんなりして、混ぜるとシュワーッと泡が立ちあがれば出来上がり(冬は2~3週間後)
7.材料を目の細かいザルで漉し、さらに晒し(綿布)や不織布で漉す。
8.ビンに移しかえて、冷暗所か冷蔵庫で保管する。呼吸ができるように密閉をしない。

甘くておいしいシロップは、水で5~10倍に薄めて飲む(原液で1日に60cc程度)。ほかにも、白ワインや豆乳で割ったり、ヨーグルトにかけたり、料理の調味料など、さまざまに活用できる。シロップは、次に作るときに少し残しておくと、発酵しやすい。


今後のワークショップの情報はこちら→https://www.masayosugimoto.com/