原産地のヨーロッパでは晩春から初夏が旬のレタスだが、日本では真夏の間は高原や冷涼地で栽培され、暑さが落ち着き、平地が涼しくなってくる秋にまた旬を迎える。レタスにもグリーンリーフやロメインレタスなどさまざまな種類があるけれど、日本でレタスと言えば、シャキッとした歯ざわりの結球した玉レタスをまず思い浮かべるだろう。

新鮮なレタスは茎の切り口から白い液体が出てくる。ラクチュコピクリンと呼ばれる物質でとても苦い液体だが、安眠作用があるとも言われている。もちろん大量に摂取しない限りその効果は期待できないが、鮮度が高い証拠であることは間違いない。

みずみずしいレタスを豪快に挟んだサンドイッチを頬張ったときには、真の主役はこのザクザクと弾ける葉野菜であると確信する。手でちぎったレタスと海苔をごま油、わさび醤油で和えればそれだけでもおいしくいただけるし、同じくちぎったレタスにパルミジャーノチーズをたっぷりとすりおろし、オリーブオイルと塩少々をかけていただくのも美味。レタス炒飯やレタス鍋など、さっと加熱しても甘みが出る。