夏にごまの花が開花すると、後にサヤができ、秋には中にびっしりと実ができる。そのサヤを収穫し、ござなどを下に敷いて逆さに干しておくと種袋からごまが弾ける。ごまを水洗いし、乾燥させたものが洗いごま、煎ったものが炒りごま。種子の皮の色によって黒ごま、白ごま、金ごまと分かれるが、今日ピックアップするのは黒ごま。特徴は、黒い皮の色素成分に抗酸化作用や視力を守る働きがあるアントシアニン、そして鉄分が含まれていること。色が濃く、粒のそろったものを選ぶとよい。

煎った黒ごまをすり鉢ですって調味料を加えて和えごろもを作り、茹でたほうれんそうや春菊、芹やにんじんの葉などと和えた「黒ごま和え」は冬の楽しみ。黒ごまには、くせの強い青菜がよく合う。甘味なら、たっぷりの黒すりごまをバニラアイスクリームと混ぜ合わせたものや、黒ごまあんを白玉の生地で包んでゆでた白玉だんごも美味。食べ過ぎにはご注意を。