ずんぐりとした短い大根のような京野菜、すぐき。これを乳酸発酵させて漬けた「すぐき漬け」は冬にしか出回らない京の味であり、旨みを蓄えたふくよかで、爽やかで、刺激的な酸味が楽しめる。最近ではすぐき漬けに含まれる植物性乳酸菌(ラブレ菌)に免疫力の向上や便通改善、腸内環境を整えるといった効果があると注目を集めている。

すぐき漬けの原料は至ってシンプルで、すぐきと塩のみ。すぐきを塩漬けしたものを40度近くのほんのり温かな場所で3週間ほど熟成させてできあがる。食べるときはかぶの部分は薄切りに、葉は細かく刻んで食すと良い。すぐきを加えたスープやチャーハンは手軽に作れるうえに、ほのかな酸味が効いていて冬の疲れを一掃してくれる。