キュッと目の覚めるような酸味をもつ酢。発酵に適した季節となる春、日本各地の醸造所で酢の仕込みが始まる時期でもある。栄養豊富な酢で、身体の内側からいきいきと。

調味料だけでなく、健康飲料やサプリの成分としても多用される酢。つんとした香りは主成分の酢酸によるもの。ほかにアミノ酸やクエン酸などの有機酸が含まれていて、肌のコンディションを整えてくれるほか、疲労回復も期待できる。またビタミンやミネラルも摂れるのもポイント。米酢や穀物酢、りんご酢などいろんな種類があり、風味もさまざま。それぞれの特長を生かせるよう、その料理に合った酢を選びたい。

花見やホームパーティーなどに最適なのが「手こね寿司」。醤油とみりんを1:1作った浸し汁に、薄切りにした刺し身用のカツオやまぐろ、鯵などを20〜30分漬けこむ。酢(大さじ4)、そして砂糖(大さじ2)と塩(小さじ2弱)をよく混ぜたすし酢を仕込んだら、炊いた米2合に回しかけて酢飯を作る。白ごまと生姜のみじん切りを混ぜ、漬け込んでいた刺し身を混ぜ合わせ、最後に青じそやみょうがなどの薬味を。酢には米酢でもよいが、酒粕をじっくり熟成して作られた赤酢を使うと芳醇な酢飯になる。