洋梨は、追熟が必要な果実。秋に収穫したものを1か月程度適温で保存する追熟期間を経て市場に出回る。よって和梨の旬が仲秋であるのに対し、洋梨は初冬。品種によって時期はややずれるが、ラ・フランスは11~12月、ル・レクチェは12月以降に食べごろを迎える。
最も多く栽培されている洋梨のメイン品種で、「西洋ナシの王様」とも呼ばれているのがラ・フランスだ。そのまま食べてももちろんおいしいが、コンポートにすると果実の味と香りがより際立つ。グラニュー糖と水を1:2の割合で煮立たせたところに、皮をむいたラ・フランス(まるごと)を入れて弱火で15〜20分ほど煮れば完成。冷蔵庫で冷たく冷やしてからいただきたい。そしてその煮汁であるシロップの、香りの高さといったら! 少しだけ残しておいた洋梨の果肉を刻んでシロップに混ぜ、ゼラチンや寒天を加えて冷やし固める。旬のおいしさがギュッと詰まったゼリー&寒天を、ティータイムや食後にぜひ。