冬みかんの定番といえば温州みかん。日本で間違いなく一番食べられているみかんであり、日本独自の果実でもある。ナイフを使わず簡単に剥けるその食べやすさから、海外では「TVオレンジ」(テレビを見ながら食べられるため!)などと呼ばれ、親しまれているとか。温州みかんは収穫の時期によって極早生温州、早生温州、中生温州、普通温州と大きく4タイプに分かれるが、11〜12月にかけて多く出回っているのは中生温州。酸味が少なく甘みが強いのが特徴だ。

他の柑橘に比べて比較的安価であるため、箱で取り寄せ、搾りたてのフレッシュジュースを冬の間毎朝飲むことも夢ではない。みかんの皮をカラカラに乾燥させたものは陳皮(ちんぴ)と呼ばれ、七味唐辛子の中に入っていたり、漢方薬の材料にも用いられる。体を温める効能もあるので、風邪予防に入浴時に湯船にたっぷり入れるのもいい。冬支度に欠かせない温州みかん、捨てるところなし。