アウトドアブランドとして日本でも高い人気を誇るパタゴニア。彼らが食品やクラフトビールを作っているのをご存知だろうか?

パタゴニアが手掛ける食品ライン〈パタゴニア プロビジョンズ〉から、新しいビールが登場した。その名も『ロング・ルート・ウィット』。以前よりパタゴニアの店舗などで展開されていた、青いラベルが目印の『ロング・ルート・ペールエール』に続いて2種類目のビールとなる。

以前PERFECTDAYでも取り上げた〈パタゴニア プロビジョンズ〉。「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行すること」という理念のもと、食品の生産・消費のあり方に一石を投じる取り組みを続けている。

過去記事:なぜ、パタゴニアが食に注目するのか? 〈パタゴニア プロビジョンズ〉に込めた想い。


ビールの原材料は、『カーンザ』と呼ばれる環境革新的な多年生穀物。土を耕さなくても成長する『カーンザ』は貴重な表土を守ることができ、従来の小麦よりも少ない水で育つ点が特徴。また、大気中からより多くの炭素を土に封じ込め、土壌内の生物の多様性を回復させることができるのだ。

パタゴニアプロビジョンズは、オレゴン州ポートランドのホップワークス・アーバン・ブルワリーと共同で、『カーンザ』を世界で初めて商品化した。それがパタゴニアの「ロング・ルート」ビールである。

消費者が、環境に配慮したものを選択する。その選択の積み重ねが社会の環境に対する意識を変化させることに繋がっていく。地球を救うことは、1杯のビールを選択するところから始められるかもしれない。


違いを楽しめる、2種のビール

従来の「ロング・ルート・ペールエール」(写真左)は、グレープフルーツのようなホップのフレーバーとバランスのいいモルトの風味。すっきりとしたドライな後味が楽しめる。対して新しく登場した「ロング・ルート・ウィット」は(写真右)は、伝統的なベルギーの白ビールをアメリカ北西部スタイルにアレンジしたさわやかな飲み口が特徴。オーガニック小麦とオーガニックホップにコリアンダーとオレンジの皮を加えて醸造した、新しいクラフトビールだ。甘くてすっきりしたリンゴ、バレンシアオレンジ、ピンクペッパーの風味と、洋梨、コリアンダー、マーマレード、トーストの香りが感じられる。白ビールらしい爽やかさ+飲みごたえのバランスが丁度良い。

これから夏にかけて、野外で飲むビールが最高に美味しい季節がやってくる。パタゴニア プロビジョンズから発売されているムール貝などの缶詰をつまみに、2種のビールを飲み比べるのも一興だ。


『ロング・ルート・ウィット』

価格:¥475
アルコール分:5.5%
容量:355ml
環境革新的な穀物「カーンザ」使用。麦芽使用率が50%未満のため、日本の酒税法では発泡酒に分類される。
アメリカの認証団体「オレゴンティルス」のオーガニック認証を取得。

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