7月下旬から8月にかけて旬をむかえる「青柚子」は、青みがかった未熟果の柚子のこと。糖分が少なく、酸味と香りがきりっと際立つ。柚子は350種類以上の香り成分を含んでおり、食欲増進効果や疲労回復効果もあるといわれている。こってりとした味つけの料理のアクセントにもなるので、口あたり爽やかなものを食したい夏には特に活躍してくれる。

収穫が限られているため、懐石料理店などの料理に使われることも多い、希少なものでもある。少し根が張るが、店頭で見つけたらぜひして入手を。

青柚子は熟した柚子に比べて果汁が少ないので、調理では主に皮の部分を使う。暑い日もさっぱりと食べられる稲荷寿司の酢飯に混ぜ込むのがおすすめだ。すりおろした青柚子の皮とごまをたっぷりと、酢飯に混ぜ込んだら、甘辛く炊いた薄揚げで包めば、香り高く仕上がる。