繊細で鮮度がすぐに損なわれることから、“幻の果実”ともいわれている「山桃(ヤマモモ)」。3月から4月にかけて花が咲いたあと小さな実が出来始め、6月中旬から完熟し始める。収穫できるタイミングは、6月中旬から7月上旬までの短い期間だ。

モモといっても白桃や桜桃とは別種のフルーツで、見た目はラズベリーに似ており、つぶつぶとした果皮が特徴的。生のまま食すことはほとんどなく、日持ちもしないため、入手したその日に調理したい食材である。

ヤマモモの甘みと酸味を生かして、夏にぴったりなビネガードリンクを作ってみてはいかがだろう。ヤマモモの果肉をつぶしたものに、グラニュー糖と酢を同量注ぎいれて、最後に炭酸水で割れば完成。ほのかな甘みは食事にもよく合う。クエン酸や細胞の酸化を防ぐアントシアニン、疲労回復に効果的なビタミンB群が含まれるので夏バテ対策にも。また、ジャムを作れば長期間楽しめる。