寒くならないと結球しない、典型的な冬野菜、芽キャベツ。キャベツとは違う、幾層にも重なる葉を噛みしめる食感と独特の甘みが魅力。「子持ちカンラン」とも呼ばれるこの野菜は、成長につれて茎が太く長く伸び、その茎元に直径3センチほどの小さなキャベツをびっしりと実らせ、ちょっとグロテスクな姿を見せる。ヨーロッパのマルシェなどでは、畑で育っていた姿のまま引き抜かれて売られていることもあるという。
半分に切ってさっとゆがいたものを、グラタンやクリームパスタに入れて楽しむのも良いが、まずはシンプルにフリットで。芽キャベツをなり口を下にして置き、上部に十文字に1.5センチ程度の深い切込みを入れる。180度の揚げ油に入れて油ハネ防止ネットをのせ、そのまま芽キャベツの表面が濃い焦げ茶色になるまでしっかりと揚げて油をしっかりと切り、熱いうちに塩少々をふって味付けする。芽キャベツの香ばしさと甘い香りが鼻から抜け、冬ならではの温かみのある味わいが楽しめる。