6月〜7月頃しか採れない実山椒と、春から初夏にかけて旬のちりめんじゃこ(イワシの稚魚)をかけ合わせた、まさにこの時期の出会いもの、「ちりめん山椒」。鮮度の高いものが手に入れば意外と簡単に作れるので、ぜひ今季は自家製してみよう。ごはんのおともに重宝するちりめん山椒は、味わいも十人十色。手作りするなら、風味を堪能するためにも浅めに炊くのがおすすめ。
実山椒の下処理は簡単。山椒の小枝をはさみなどで取り除き、次に沸騰したたっぷりの湯で2〜3回ゆでこぼしてアク抜きをすれば完了。その後水気をふいて、保存袋で冷凍すれば、1年は保管できる。実山椒の下処理が済んだら、鍋に少量の酒を入れて火にかけてアルコールを飛ばし、熱湯をかけて臭みをぬいたちりめんと薄口醤油を加えて、弱火で15分ほどことこと煮る。煮汁が半分ほどになったら実山椒を入れて、煮汁がなくなるまで煮ればできあがり。ふわっと甘みを感じるちりめんと爽やかな辛味の実山椒。炊きたてのごはんといただけば、最高に贅沢。