一般的なほうれん草の旬も冬ではあるが、露地栽培や寒じめ栽培で育てられるちぢみほうれん草がスーパーに並ぶのは真冬のみ。甘みがピークに達するちょうど今の時期である。

ちぢみほうれん草は、寒さに対抗するためにもともと持っているアク(シュウ酸)を外に放出することで霜から身を守り、甘みを蓄えることができる。アクが抜けたちぢみほうれん草はサッと湯がいておひたしにしても良いが、柔らかい肉厚の縮れた葉はドレッシングも絡みやすく、生でいただくサラダにも向いている。

食べ方はこう。熱したフライパンにオリーブオイルを多めに入れて、スライスしたニンニクと食べやすく切ったベーコン、湯で戻したレーズンとくるみを炒め合わせ、バルサミコと塩を加える。ひと煮立ちしたら火を止め、食べやすく刻んだちぢみほうれんそうを加えてさっと和えて、半生な状態で皿に盛り付けていただく。