二十四節気における寒の入り、小寒。この日から節分までを「寒の入り」と呼び、寒さがいよいよ厳しくなってくる。正月気分を引きずりつつそろそろ本格始動に向け忙しくなる頃、体が欲しがるのは滋養である。そんなときこそ温かな汁ものを。
正月食材のかまぼこが残っていたら、にゅうめんを楽しんでみるのはいかがだろう。冷たいかまぼこを生わさびでいただくのもよいが、熱を加えたかまぼこのおいしさも一興。だし汁に千切りにしたかまぼこと水菜、薄切りのねぎ、うずらのたまごなどを加え、そこに茹でたそうめん入れる。醤油とみりんは控えめに、たっぷりの柚子胡椒で味付け。かまぼこからのだしが出た優しい味わいが、体の隅々まで充満する。
薄切りにして素揚げしたかまぼこを醤油にじゅっと漬けて刻み、三つ葉などと一緒に混ぜご飯にしたものも美味。始末の料理も楽しいものだ。