ミズナの変異種であり、京都の伝統野菜として知られる壬生菜(ミブナ)。葉のうまみと食感がしっかりしつつも茎が細く繊細なので、細かく刻んで塩と昆布で漬けるようなシンプルな漬物向きの青菜である。火を通してもシャキシャキとした食感が損なわれにくいのも魅力で、豚薄切り肉とお揚げなどをたっぷりの日本酒とだし汁でさっと煮る「常夜鍋」にも最適の青菜だ。
栽培も簡単で、小松菜などの青菜同様に秋口に種をまけば晩秋から春先まで収穫が楽しめる。秋からは虫たちの活動がおさまるので青菜類は虫に食べられることも少なく、すくすくと元気に育つ。春先は薹立ちしてきて菜の花のような蕾をつけるので、その部分を収穫し、ほろ苦い漬物にしたり炒めものにするとよい。
ビタミンA、C、Eを含むことから抗酸化力も高く、老化防止、肌荒れ解消、免疫力向上といった嬉しいおまけつき。