“オランダガラシ”とも呼ばれるアブラナ科の「クレソン」は、明治時代から日本人に親しまれてきた多年草。通年店頭で見られるものの、春先に出回るものは、辛味と香りが実に豊か。

肉料理などの付け合せでおなじみのクレソンの辛味成分は、わさびと同じシニグリン。またビタミンやミネラルたっぷりで、タンパク質の消化も促すなど、栄養面も優秀。緑が濃くて小さな葉がたくさん付いているものがおいしいので、購入時にぜひ確認を。

クレソンをいただくなら、その独特な香りとほのかな苦みを存分に堪能したい。メインメニューにぜひおすすめなのがガーリックチャーハン。熱々のガーリックライスに刻んだクレソンを混ぜ込むだけと、いたってシンプルなレシピだが、その味わいは格別。またお酒のつまみには、ぴったりなくるみ和えとナムルをぜひ。くるみ和えはすり鉢に入れた炒ったくるみを醤油ときび砂糖で味付けしてさっとゆでて、刻んだクレソンをほぐして和えるだけ。ナムルはさっとゆでて刻んだクレソンを、スライスにんにくとごま油、塩を合わせたボールにほぐし入れて和えて、味がなじんだところでにんにくを取り出せば完成。