東京都・有楽町エリアといえば、日本におけるビジネスの中心地。丸の内・銀座・日比谷・皇居外苑に囲まれ、多種多様な人々や物が行き交う交差点のような場所だ。2002年の丸ビル建替を端緒とする「丸の内再構築」に取り組み、丸の内エリアや大手町エリアを中心に街づくりをしてきた三菱地所が、これからの有楽町を「人やアイディアが更に磨かれる街」へと進化させるべく、有楽町エリア再構築に向けて動き出した先導プロジェクトとして「Micro STARs Dev.」をスタートさせた。

有楽町「Micro STARs Dev.」プロジェクトとは?

「Micro STARs Dev.」は、「街の輝きは人がつくる」をコンセプトに、まだ世の中で価値が定まっていない「micro」なアイデアが、有楽町を中心に交わり、磨かれていく仕組みづくりに挑戦していくプロジェクト。アイデアを発想し形にしていく場所、会員制ワーキングコミュニティ「SAAI」は、『Rhizomatiks Architecture』ディレクター・齋藤精一氏や、『WIRED』日本版編集長・松島倫明氏など多彩な外部プロデューサーとの協業が行われる。そこで生まれた新しいアイデアを実際に市場で試し磨く場所としての役割を担うのが、「micro FOOD & IDEA MARKET」という棲み分けになっている。この特性の異なる2つの場所を起点とし、始動していく。

物販と展示を行うスペースでは、〈TOKYO ART BOOK FAIR〉による「アートブックの自販機」や〈CAMPFIRE〉によるクラウドファンディング商品支援コーナーなど、実験的なアイデアや物販も。まだ価値の定まりきらない「micro」なモノ・コトを対外的に披露する場所。また、FOODの提供にも、注目すべきアイデアが込められている。

丸の内仲通り側の「縁側」のような憩いのスペースは建物の中と外を繋いでいて、道行く人もふらりと気軽に立ち寄りたくなる雰囲気。

旅客バスを活用した新しい物流スタイル
〈産地直送あいのり便〉

全国各地の旅客用高速バス事業者と協力し、農産物を運ぶシステム〈産地直送あいのり便〉で運ばれる農水産物も目玉のひとつ。高速バスの空きトランクを使用し、従来の物流では県外へ出荷できていなかった「希少な農産物」や「伝統野菜」、あるいは「朝どれ野菜」「夕どれ野菜」などの農林水産物を都市に運ぶことができる新しい物流。

環境にも優しく、輸送コストが抑えられるメリットは言わずもがな。保冷技術などが向上したことで、魚や肉類、乳製品などを運ぶことも可能となり、これからますます幅が広がりそうだ。

生産者にとっては販売機会が拡大し、都市に住む消費者=URABAN NATURALISTは新鮮な野菜などが手に入る嬉しいシステム。いいこと尽くしの“相乗り”が、生産者・バス会社・都市に住む消費者を繋ぎ、三方向良しを叶えている。

普段は都内のマルシェなどで販売されている〈産地直送あいのり便〉の食材だが、「micro FOOD & IDEA MARKET」では、その食材使用したデリ形式で気軽に味わえるメニューを提供。また野菜や果物、ヨーグルトなどの加工品の販売も行っている。

リアルの場だからこそできる個と個をつなぐ仕組みを目指し、今後アイデアが集積する中で、実証実験の場として更なるバージョンアップに期待が高まる。

「有楽町『micro FOOD & IDEA MARKET』」施設概要

所在地:東京都千代田区有楽町110-1 有楽町ビル1F
アクセス:有楽町駅より徒歩1分
営業時間:平日・土日祝 11:00 23:00(フード22:00 L.O.ドリンク 22:30L.O.)
定休日:無し (但し、年末年始除く)

企画:三菱地所 株式会社
運営:株式会社 インターローカルパートナーズ

「micro FOOD & IDEA MARKET」のオープンにあたり、「Micro STARs Dev.」を象徴する企画として、建築・アート・エンターテインメント等様々な分野で活躍する 〈Rhizomatiks Architecture〉 齋藤
精一氏がプロデュースするオープニングインスタレーションも実施される。〜2020年3月3日(火)