新米の収穫が始まる10月は、全国各地の蔵で日本酒造りが始まる。また、十二支で10月は「酉」(酒壷・酒を表す漢字ともいわれる)。この二つの由縁から、日本酒造組合中央会によって、10月1日は「日本酒の日」とされているのをご存知だろうか。「日本酒の日」は1978年より制定されており、実は歴史の長いもの。こんな特別の日が推奨されているのは、神様の前で人々が心をひとつにする願いが込められている「乾杯」。もちろん、日本酒で。

秋になるとよく出回る日本酒といえば「ひやおろし」「秋あがり」。ひやおろしとは、搾り立ての新種を一度火入れしてから貯蔵し、夏の間貯蔵庫で熟成させて、秋口に冷えたまま出荷したもの。一方、「秋あがり」とは、夏が過ぎ、秋になって香味が円熟して旨みがのったもの。いずれも左党ならおさえておきたい豆知識。

おいしい日本酒を手に入れたら、家で簡単おつまみを。さきいかを使ったサラダは冷や・御燗ともに合う。細く割いて食べやすくしたさきいかを、キャベツの千切りとグレープフルーツ、ナンプラー・レモン汁・ニンニク・砂糖の甘酢ダレで和えていただく一品。また新そばの時期でもあるので、蕎麦屋で一杯たしなむのも乙な楽しみ方。