アジ科ブリ属の一種であり、ひらまさやブリと並んで“ブリ御三家”と呼ばれる「かんぱち」。コリッと締まった食感ととろけるような甘みが特徴で、日本一の生産量を誇る鹿児島をはじめ、長崎や福岡、高知などが主な産地だ。一年中出回るが、6月頃から11月頃までは天然ものが手に入る。

かんぱちに豊富に含まれるDHAやEPAには、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす働きがある。骨の形成を促すビタミンDもたっぷりで、さらには、アルコールを分解し二日酔いにも効くナイアシンを含むため、お酒のつまみにもぴったりだ。

おすすめの食べ方は、ワインなどの洋酒と相性の良いカルパッチョ。薄切りにしたかんぱちに、トマトやキュウリなどの夏野菜とイタリアンパセリやケーパーなどの香味野菜を刻んだものを合わせて、オリーブオイルやレモン汁を回しかけるだけ。または、ペルーやメキシコなどの南米でおなじみのセビーチェにしても。塩で味をととのえたおろしニンニクとレモン汁にかんぱちの刺身を浸して、漬け汁の色に染まったら、一口大に切ったトマトやアボカドと和えれば完成。いつもとひと味違うレシピでかんぱちを堪能してみては。