春といえば山菜。ウコギ科の木の芽「コシアブラ」も、春がもっともおいしいシーズン。四国や近畿、中部あたりの平地では4月初旬頃に、東北あたりになると5月初旬頃から下旬頃にかけてが旬である。強い香りやコク、ほろ苦さを生かしたシンプルな調理がポイント。日当りのよい林や川岸に自生するコシアブラは、高い木の枝の先端に芽吹いた若芽。スーパーではなかなか手に入らないので、直売所などで見つけたらすかさず手に入れたい。

低カロリーで食物繊維も豊富。さらに抗酸化作用のあるクロロゲン酸も含むヘルシーさも魅力。天ぷらなどで揚げる以外の調理をするなら、湯で2〜3分茹でた後、しばらく冷水にさらしてあく抜きを。

力強い味わいなので、オイルベースのパスタにも合う。フライパンにオリーブオイルでニンニクを炒め、香りが立ったらコシアブラ(下処理不要)を加えてさらに炒める。そこにアルデンテにゆでたパスタを加え、塩コショウで味をととのえたら完成。また「白和え」にしてもおいしい。さっとゆがいて刻んだコシアブラに、豆腐1/2丁とねりごま大さじ2〜3、出汁を少量入れて、醤油と砂糖、塩で味をととのえる。