一般的なトマトの旬が夏であるのに対し、フルーツトマトの旬は2月中旬〜5月中旬。水分を極限まで抑えて栽培することで栄養が凝縮したフルーツトマトは、名の通りフルーツのように甘みが強いのが特徴だ。その糖度は8度以上と普通のトマトの倍以上。とはいえただ甘いだけでなく、酸味もしっかりとあり、味がギュッと濃い。
まずは素材そのものの味を味わうべく、カプレーゼを作りたい。トマトは包丁で少しだけ切り込みを入れて、一口大のサイズになるまで手で裂くのがポイント。手で裂くことでオリーブオイルなどの調味料が染み込みやすくなる。同様にモッツアレラチーズとバジルも手でちぎり、つぶ塩とオリーブオイルを回しかける。包丁で切り分けた時と味が格段に違うので、ぜひ試してみてほしい。
おいしいバケットが手に入ったら、ブルースケッタもおすすめ。フルーツトマトをさいの目に切ってボールに入れ、塩とたっぷりのオリーブオイルを加えてスプーンでぐるぐると白っぽくクリーミーに乳化するまで混ぜ合わせる。にんにくの切り口をこすりつけて焼いた薄焼きのパンの上にたっぷりと汁ごとのせてバジルをちぎっていただく。