胡桃の栄養価は計り知れない。多くのビタミン・ミネラルを含み、薄皮部分には、ひとつかみの胡桃で赤ワイン1杯を上回るポリフェノールが含まれているというから驚きである。冬眠の前に動物たちができるだけ多くの木の実を食したり蓄えたりする理由は、こういったことからも推察できる。

今の時期、山に入れば天然の和くるみ(オニグルミとも呼ばれる)を採取できる。冬の間の重要な栄養源として、日本でも古来より愛されてきた木の実。ローストするか、ロー(生)のまま食べるかは好みが別れるところだが、ローのほうが木の実本来の味わいと栄養価を損なわずに摂取できるのでおすすめ。ローストする場合は、酸化しやすくなるので使いきれる分量をその都度直前にローストすべき。そのほうが断然風味もよく、胡桃の香りを楽しめる。
天然のサプリメントとして日々の食事に取り入れるなら、チーズのお供やサラダのアクセントに。胡桃をすりつぶして胡麻和えならぬ胡桃和えにしたり、蕎麦つゆに加えて胡桃そばにしても美味しい。