たまには建築のことも書いてみよう。
ニューヨークは工事現場の多い街である。仮囲いが日本に比べて、ラフにつくられているので現場の中の様子が透けて見えるのもおもしろい。いま、特に多くの現場が集まる場所は「Hudson Yard」と呼ばれるマンハッタンの西側、チェルシーの上のあたりエリアである。使われなくなった高架の線路を公園にしたことでも知られる、「High Line」が終わる(始まる?)場所に位置する。ユニークな建築物群が徐々に姿を現し始める様子はなかなか圧巻である。「High Line」の設計者であるDiller Scofidio and Renforoは、「The Shed」と呼ばれる可動式の構造体による屋外文化施設(写真)をデザインした。
またイギリスの建築家Thomas Hetherwickによる「Vessel」という名の蜂の巣ような展望台も絶賛施工中である。そして、その周辺には、Zaha Hadidの設計したコンドミニアム「Curved NY」や一昨年オープンしたRenzo Pianoの設計した「Whitney Museum」などの建築的な見所もある。チェルシーのギャラリー街を巡ったあとに、今しか見られないニョーヨークの景色を仮囲いの向こうに見つけるのも楽しいかもしれない。