no.20 | カリタのコーヒーグラインダー

冬から、通勤がなくなった。1月に会社員を辞めて、フリーランスになり、職場が家になったからだ。朝、会社に向かう途中、体を温めるために買っていたコンビニのコーヒーも、今は暖かいリビングで、目覚ましがわりに淹れて飲む。働き方が変わって、習慣も変わった。

私の住む清澄白河にはコーヒーショップがたくさんある。しかし、私は全くコーヒー豆の種類や味に詳しくない。豆のセレクトは同居人に任せて、私は2人分のコーヒー豆を手挽きの小ミルでガリガリと削る担当だ。平日に家で飲む頻度が増えるし、手で挽くのは面倒だろうという話になって、2018年の年末に『カリタ コーヒーミル ネクストG 電動ミル』を導入することになった。

「電動ミルのおかげで面倒が減る」と言っても、コーヒーを手で挽くのだって、5分もかからない作業だ。買うまでは、自分に必要なものかピンとこなかったけど、コーヒーを手で挽く間に、食パンが焼けるし、洗濯物は干し終わるし、連続テレビ小説は3分の1も進んでしまう。このことに気づいたら、5分が30秒に短縮されるだけで、ありがたく感じられた。

電動ミルの色はアーミーグリーンとスモーキーブルーの2色展開で、グリーンを選んだ。メカニックな印象のボディも、部屋のインテリアや植物と相性のよいグリーンを選んだことで、しっくりと馴染んでいる。サイズは、横27.7cm×縦20.4cmで、高さは42.1cm。2リットルのペットボトル程度の高さがあるので、電子レンジなんかを置いているキッチンラックの中段には入らなかった。私の家ではキッチンカウンターに設置していて、電動ミルの隣に猫が座ると(生後半年くらいの猫を2匹飼っている)、ちょうど同じくらいの大きさ同じような佇まいで、3匹目の仲間のようで、不思議な愛着が湧く。

ちなみに、スピード以外にもありがたい機能が2つある。まず豆の挽き方を調整できるので、カフェオレのときは細かめにしたり、味の変化を楽しめる。知識のない私でも「挽き方でこんなに味が変わるのか!」と少しだけ違いが分かるようになった気がして、うれしくなる。それから、静電除去装置のおかげで、粉が飛散しない。掃除の手間が大きく省けている。つまるところ電動ミルのおかげで、ラクしておいしくコーヒーを飲めるようになった。生活が変わると、習慣も楽しみもガラリと変わる。仕事の合間に清澄白河の街に出て、コーヒー豆を選ぶ楽しみも覚えていきたい。



NEXT G(AG)W215× x H401 x D123 mm ¥55,000/ kalita

kalita kalita.co.jp

鳩(しらかた はるか)

鳩(しらかた はるか)

清澄白河で2匹の猫と暮らす、編集・ライター。通販とお酒が好き。
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