マスカットのようなグリーンをおびた銀杏をご存じだろうか。9月を中心に出回るひすい銀杏は、秋が訪れるまでの束の間のお楽しみだ。今回ご紹介するひすい銀杏は、イチョウの木から完熟するとぽろりと落ちる、黄色い銀杏とは品種から別物。最たる違いは食感で、ひすい銀杏の大粒な実は水分を多く含んでおり、もちもちとした食感。またほのかに苦みもあり、初秋にふさわしい味わいだ。
下処理で薄皮を剥いてから調理を。カナヅチや木槌等で殻にひびを入れたら、紙袋に入れて口をとじ、電子レンジで500W2分ほど加熱すれば、するんと薄皮が剥ける。
きれいな色みが映えるよう、まずはひすい銀杏の素揚げを。薄皮を剥いたものを揚げたら、仕上げに塩をぱらりと振っていただく。あるいは塩で炒るだけでもおいしく、茶碗蒸しの具にもぴったり。スーパーや直売所などにはなかなか出回らない希少なものだが、気になる方は農園から直接取り寄せてみてはいかがだろう。