青のりとあおさは混同されることも少なくないが、旬の時期や風味はまったくの別物。青のりと異なり、あおさはある程度高い水温で生育するため、5月以降に採取される。またあおさは加熱しても香りが飛ばないため、鉄板焼きや米菓などで多用されるが、青のりの香り高さは非常に繊細なもの。さらに青のりはあおさの10倍ほどの値がつくことも、ご存じのとおり。

調理の最後にパラリと振りかけるだけで、味わいにぐんと奥行きが増す。そんな名脇役な青のりを使って、イタリア・ナポリの名物「ゼッポリーニ」を和風仕立てで楽しみたい。レシピはいたってシンプル。すりおろした大和芋に青のりと塩少々を混ぜ合わせたら、スプーンですくって素揚げにするだけ。サクッとかじれば磯がふわっと香り、白ワインや日本酒のつまみに最適だ。