我が家に子猫がきて(詳しくは前回を参照)、いま家を改造している。猫とくつろぐスペースをつくるためにローテーブルやベンチを導入するつもりだ。新品の家具となると、やはり値がはるので、やはり中古を探すことになる。友人たちにいい店を聞くと口を揃えて、「アンティーク家具の店ね」と言う。ものは言い用で聞こえがだいぶ違ってくるが、古いものをリスペクトするニョーヨークにあっては当たり前なのかもしれない。

そして、早速、「アンティーク家具」を求めて、週末開催されてる「Brooklyn Flea」という蚤の市へ向かった。まず、驚かされたのは、いま会場となってる場所がBrooklynではなく、Manhattanだったことだ。おそらく、Brooklynの地価の高騰が理由なのではないかという気がする。場所はSoHoのビルの一階の空きスペースを利用して、いくつものブースに別れて、服や食器、家具を売っている。もちろん、全て「アンティーク」である。そこでは、ローテーブルを購入した。ただ、Brooklyn Fleaにあるものは、場所柄、サイズも限られているし、値段も安いわけではないので、ベンチは郊外に買いに行くことにした。


その翌週、詳しい友人家族とともに、Pennsylvania州にあるいくつかアンティークモールをまわった。車で二時間かけて、そしてなにもないところにポツンとモールがあるだけなので、買う予定のない人にはおすすめできないが、収穫は大きかった。つくりは、ブースに別れて色んなものが売っている点はBrooklyn Fleaと同じだが、まず、いい意味で洗練されてない。ガラクタもたくさんある。ただときにいいものがあって、値段はかなりお手頃だ(写真は「Weil Antique Mall」)。

ぼくたちは、Zionsville Antique Mallというところで、木製のベンチを購入した。三人がけはゆうにできる、しっかりした大きなもので、このモールに来るまでどのような歴史を辿ってきたのか想像が膨らむ。ここに座って、ワインを片手に猫をなでるのがいまから待ち遠しい(もちろん白のガウンをきて)。

隈太一

隈太一

建築家。1985年東京都生まれ。2014年シュツットガルト大学マスターコースITECH修了した後に、2016​年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了​。2017年よりアメリカ、ニューヨークの設計事務所勤務。素材の可能性、組み合わせによる空間、場所のデザインを専門とする。代表作に、カーボンファイバーと伸縮性のある膜を用いた、新素材の組み合わせによるパビリオン「Weaving Carbon-fiber Pavilion」、自身が運営するレンタルキッチンスペース「TRAILER」のインテリアデザインなど。

instagram:@taikuma

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