酸味が強く、レモンの代わりとしてもよく使われる「パッションフルーツ」の収穫期は夏。直径5㎝ほどのボール状で、果実を割ると種子やゼリー状の果肉がぎっしり詰まったパッションフルーツ。気候変動の影響で、近年は輸入もののみならず、国産のものが多く店頭で手に入る。ハワイでは“リリコイ”と呼ばれ、果汁を練り込んでバターにしたものは、パンに塗って楽しまれている。

豊富に含むβカロテンは体内でビタミンAに変換され、老化防止や免疫アップ、視力保持に。またむくみ予防のためにも摂りたいカリウムや、糖質・脂質・タンパク質のエネルギー代謝を促すナイアシンも多く含まれる。

食べごろは果皮のハリから判断を。常温で置いてしわがよったら食べ時だ。ひと玉まるごと冷凍庫に入れておき、完全に凍ってからメープルシロップをかければ甘くつめたいシャーベットに。また、“ヌクチャム”(ベトナム風甘酢だれ)を仕込めば、料理に活用できる。ほぼ同じ分量のパッションフルーツの果汁・ナンプラー・砂糖・水に、小口切りにした赤唐辛子とニンニクのみじん切りを合わせて、保存用の瓶に入れれば完成だ。蒸し鶏のサラダや揚げ春巻きにかければ簡単にエスニックを楽しめる。