二十四節気の一つである“芒種”、今年は6月6日がこれにあたる。この時期、梅の実が熟し黄色に色づき始めれば、梅雨入りはまもなく……と古来から人々は予期したそうだ。梅雨の始まりを告げる芒種は、心身のコンディションが乱れがちになる時期。ぐずつく天候のせいか、なんとなく憂うつだったり、体調も万全ではなかったりするもの。“それなら梅を食べて元気に”と人々は考えた。梅には疲労回復効果のあるクエン酸が実に豊富だからだろう。

一口に梅といっても、成熟の度合いによって、味わいも加工方法も多種多様。最初期の熟していない青梅は梅酒などに、直径2〜3㎝の小梅はカリカリ梅などに。そして今の時期出回り始める完熟状態の黄梅は、梅干しやジャムにするのにふさわしい。

芒種やこれからの暑い季節、すっきりリフレッシュできるのが黄梅を使った梅シロップをベースにしたドリンク。シロップの作り方は、梅1kgに対して600gの果糖とリンゴ酢130ccを3週間ほど漬け込むだけ。シナモンやグローブなどのスパイスを入れて作ると奥深い味わいになる。それをソーダや水で割れば、疲れを癒すドリンクに。シロップを使いきったら、漬けていた梅を刻んでカレーに入れると美味。