no.22 | 廣田硝子 長角ちろり

新しい雑貨を購入しようと思い立ったとき、みんな一体どうやって探すんだろう? お店をまわる?その分野に詳しい人に聞く? 私の場合、もっぱらインターネットで画像検索だ。GoogleやTumblrやSumally…あらゆる手段を使って、頭の中にある理想のかたちにピタリとあてはまるものを、パズルのピースのように探しだす。

私は最近日本酒にハマっていて、熱燗を楽しむのにちょうどよい酒器を探している。これがまたむずかしい。例えば「酒器」で画像検索しても、似たようなかたち、似たような色柄の陶器しか出てこない。私の頭の中には洋食器にも似合う酒器を思い描いていたのだが、どうしても和のイメージから脱却したものがみつからない。それならばと素材を「ガラス」に指定して検索してみたところ、検索結果一覧に、ピンとくるピースをみつけた。それが『長角ちろり』だ。

この美しい酒器を企画・製造しているのは、国内でも歴史の長いガラスメーカー〈廣田硝子〉。墨田区錦糸町で江戸切子や吹きガラスを企画・製造している。一般的に、錫(すず)や銀で作られたお酒を温めるための容器を「ちろり」と言うらしいのだが、このちろりは手吹きガラス製である。氷像のようなエレガントな佇まいで、まるでヨーロッパの茶器のよう。耐熱ガラス性なので、熱燗を楽しむのはもちろん、外側に氷をいれて冷酒を楽しむのにもちょうどよい。

東京錦糸町〈廣田硝子〉、1950年代。

このちろり、前回紹介したambaiの土鍋とも相性がよさそうだ。冬は土っぽい食器の出番が増えて食卓がどうしても重たくなりがちだけど、このちろりが加わればきっと軽やかになる。ぐつぐつと煮える鍋に、取皿、水の入ったグラス、猪口、ちろり。橙色の夕食風景に湖畔のようなガラスのきらめきが、目に浮かぶ。

それにしても、インターネットで見つけたちろりが、まさか自宅から数駅の場所で販売されているものとは驚きだ。こういった偶然があるから、インターネットで雑貨を探すのはおもしろい。熱燗の季節が終わる前に、『長角ちろり』購入しようと思う。

長角ちろり 銀ソフト 酒杯揃い 16,200円(税込)/廣田硝子

廣田硝子・オンラインショップ hirotaglass.shop-pro.jp

鳩(しらかた はるか)

鳩(しらかた はるか)

清澄白河で2匹の猫と暮らす、編集・ライター。通販とお酒が好き。
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