春と秋、一年に二回旬を迎える赤かぶ。ただし10月ごろから出回る秋下部の方が、果肉の甘みや栄養価がぐんと増すという。旬の味を逃さず楽しみたい。
色みがきれいな赤かぶを取り入れたら、ふだんの食卓やお弁当が華やぐ。一口に赤かぶと言っても種類はさまざまで、かぶの表面だけ赤いもの、果肉の中まで赤みを帯びているもの、葉や茎も赤いものなどさまざま。

かぶ全般に共通して多く含まれるのは、ビタミンCやカリウム、食物繊維。肌荒れやむくみ、お通じが気になるときに心強い野菜だ。また生でいただくと、消化酵素のジアスターゼが効率よく摂取できるため、胃もたれや胸焼けの解消にも。

白いかぶは煮物などに使われるのが定番だが、赤かぶは大味であることと赤色を生かすために、漬け物や生のままでいただくのがおすすめ。漬け物にするなら、食べやすく切った赤かぶをを塩1.5〜2%で揉んでから甘酢で漬けるのが基本。切った昆布やゆずを入れると和風に。もしもホワイトバルサミコが手に入れば、他に甘みを加えなくても十分美味。またフルーツとマリネしてデザート感覚でいただくのも一興。これから秋が深まった頃には柿と合わせれば、彩りキュートな一品になる。