9月に出回る赤ピーマンは、品種ではなく、緑のピーマンが完熟したもの。きちんと管理された環境でしか採れず希少なので、露地物を見つけたらすかさず手に入れたい。ピークとなる真夏から暑さが和らいだ頃に収穫される赤ピーマン。緑色のピーマンと比べると肉厚で、味わいも苦みが少なくなり糖度が増すので、ピーマンが苦手な子どもでもチャレンジできそうだ。

さらに熟すことでビタミンの含有量もアップ。緑色のピーマンはトマトの約5倍ものビタミンCを含むが、赤ピーマンはその倍以上。ほかに皮膚や粘膜の健康のために欠かせないβカロテンや好酸化作用をもつビタミンE、血液をサラサラに保つビラジンなども摂れる。

加熱調理するなら、ピーマンを使用する炒め物に一緒に使うと、風味のグラデーションを楽しめる。タイ料理でおなじみのガパオライスは、赤パプリカのかわりに赤ピーマン使用するのが現地流。フライパンでニンニク・唐辛子を炒め、香りが出て来たら鶏ももの挽き肉・細かく切ったピーマン・玉ねぎをナンプラー・オイスターソース・少々の水で炒め、最後にさっと赤ピーマンを加える。ほかほかのご飯の上にのせて、目玉焼きをトッピングしてできあがり。また生でも食べられるので、バーニャカウダなどでフレッシュなままいただいても。