no.11 | FIELD NOTES

今日紹介するのはシカゴ発のメモブック『FIELD NOTES』です。高い実用性と抜群の個性を併せ持つアイテムで、欧米を中心に絶大な支持を得ています(もちろん僕も熱心なフォロワーの一人です)。今回はブランド誕生の経緯やプロダクトの特長などを紹介しつつ、その魅力に迫っていきたいと思います。

かつてアメリカの一部地域では、農業系の企業が顧客にノートを配るという慣習がありました。表紙には家畜のイラストや農機具の写真などを使用しており、そのデザインはとても個性的。企業のノベルティとは思えないほどバラエティーに富んでいます。当時の農夫たちは貰ったノートをジーンズのポケットに入れ、農作業の内容や作物の生育状況を記録していたそうです。

『農場のノート』のコレクション fieldnotesbrand.com/from-seed

残念ながらその伝統は廃れてしまいましたが、古きよきアメリカ文化を体現した『農場のノート』は多くの人々に刺激を与えました。グラフィックデザイナーのAaron Draplin氏もその影響を受けた一人。農場のノートの熱心なコレクターだった彼はそれを現代風にリプロダクトし、2008年に『FIELD NOTES』として蘇らせたのです。

そういうバックボーンを持つアイテムなので、外出先でもアクティブに使えるよう細かい工夫が施されています。特に秀逸なのはその絶妙なサイズ感。しっかりと書き込めるスペースを確保しつつ、ポケットにすっきり収まるようになっていて、持ち運ぶときにストレスになりません。また、表紙には丈夫なクラフト紙を使用しているので、少々ラフに扱ってもまったく問題無し。もちろん折れたり曲がったりしますが、なんとも良い具合にヨレてくれるので使っているうちに愛着が湧いてきます。

アメリカのプロダクトらしいユニークな仕様も今作の大きな魅力です。まず見ていただきたいのは表紙の内側で、『持ち主の名前』や『書き始めた日と書き終わった日』などを書き込めるスペースのほか、『紛失したとき、見つけてくれた人にお礼をするかどうか』という遊び心あふれる記入欄を用意しています。更に面白いのが裏表紙の内側。『ブランドストーリー』や『ノートの使用例』、『使用している紙やインク、フォントの種類』など、非常にマニアックなデータが所狭しと記載されています。ここまで製作者の熱意を感じられるメモブックが今まであったでしょうか?

ほかにも、『黒いインクが映えるよう、薄い茶色の罫線を採用』、「野菜のサイズなどを測るのに便利な定規を印刷」などなど、ここには書ききれないほどのこだわりが詰まっています。そんな『FIELD NOTES』の素晴らしさを実感するには、なんといっても実際に使っていただくのが一番です。ぜひ当時のやり方にならって、バッグやポーチではなく、ポケットに入れて持ち運んでみてください。一冊書き終える頃には、きっとあなたもこのプロダクトの虜になっていることでしょう。

FIELD NOTES 3PACKS ¥1,100(税抜)/FIELD NOTES

ハイタイド http://hightide.co.jp/fieldnotesbrand/

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渡辺平日

渡辺平日

雑貨やインテリア、日用品や家具を売ったり買ったりする仕事をしています。健康的で美しく、清らかなプロダクトを愛しています。いつか、百年使っても壊れない丈夫な道具と、百年眺め続けても見飽きない調度品を取り扱うお店を開きたいと思っています。

Twitter:@w_heijitsu

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