唐辛子の実を収穫する前に、葉付きの枝ごと収穫した葉唐辛子。晩夏から初秋の葉は、日の光を浴びて育ったため、煮てもとけないほどにタフなのだ。葉唐辛子を食用として収穫・出荷するのは近畿地方が中心。特に京都では “きごしょう”と呼び、煮物などのおばんざいに古くから使われてきた。

緑黄色野菜で栄養価も優れている。皮膚や粘膜の細胞を保つほか生活習慣病予防に摂りたいβカロテンや、強い抗酸化力をもつビタミンE、コラーゲンの生成にも役立つビタミンC、骨を丈夫にするには欠かせないカルシウムやマグネシウムが豊富だ。

葉にはアクがあるので、下湯でしてから調理に使おう。常備菜におすすめなのは佃煮だ。油で炒めた葉唐辛子を出汁醤油で煮て、水分がとんだらできあがり独特な旨みと繊細な辛味を生かすべく、甘さ控えめに仕上げるのがポイント。または刻んだ葉唐辛子・ごま・じゃこ・塩昆布・玉子・古漬けになった漬け物など、たっぷりの具材を使ったチャーハンはお昼時にもぴったり。