浅草のほおずき市など、日本では観賞用で親しまれる多年草の「ほおずき」。しかし、ヨーロッパでは、中の丸い実を食用とされている。ほおずきはナス科だが、その果実は独特の味わい。プチトマトといちごの中間ともいえる優しい甘酸っぱさがありながら、練乳のようなミルキーさも感じられる。日本でも年々、北海道や長野県などで栽培農家が増えてきている、今注目のフルーツだ。

収穫のピークは7月から10月ごろまで。この時期に出回るものは味わいはもちろん、価格もお手頃なので、お店で見つけたらぜひ手に入れて。コレステロール値を減らすイノシトールや生活習慣病対策に打ってつけなビタミンA、鉄分なども豊富だ。

ころんとした形を生かしたプチトマトとのマリネなら、食卓も華やぐ。食用ほおずきとプチトマトを、オリーブオイルとワインビネガーで和えればできあがり。またはピクルスにすれば、お酒のおつまみにもなる。ワインビネガー1/2カップと水1/4カップを合わせ、塩小さじ1/2にはちみつを適量加えたピクルス液に和えて、冷蔵庫で味をなじませる。熟しきっていない、少しかためのものを使うのがポイントだ。