中国が原産とされる「らっきょう」は、日本でも江戸時代から、漬け物や煮物などで食べられてきた。ついつい箸が進む、ぽりっと軽快な歯ざわりで、栄養面でも言うことなし。ゴボウの3〜4倍もの食物繊維を含むほか、辛味成分である硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を活発にしてくれる。1日5〜6粒食べれば生活習慣病対策に打ってつけの万能食材なのだ。

鮮度が落ちやすいので、購入したその日に下ごしらえをしたい。作業は簡単で、らっきょうを塩水(水1.5ℓに粗塩120g)につけて1粒ずつ洗ったら、根の先だけ切り、新たな塩水につけておく。30分ほど放置したら、ふやけた薄皮をむき、ザルにあけて水気を摂って、最後に芽の先を切り落とせば完了。

きりっと涼やかな塩漬けが、これからの季節に美味。下ごしらえしたらっきょうに対して、10%の塩をまぶして重しをして、10日ほど経てば食べごろだ。薄めの塩水に5〜6時間浸して塩抜きすれば、そのままで十分おいしい。また定番の甘酢漬けにしたときは自家製ソースに刻み入れても。中でもおすすめはタルタルソース。プレーンヨーグルト大さじ1〜1と1/2、マヨネーズ1/2カップ、パセリ、玉ねぎ1/4個5㎜角に切ったものと一緒にらっきょうの甘酢漬けを混ぜ合わせるだけで、ちょっぴり和風な味わいに。