様々なハーブが芽生える春、「タイム」もシーズンを迎える。殺菌効果や強壮作用などの効能をもつことから、エジプトでは香油として、ギリシャでは入浴剤としてなど、古代から世界各地で親しまれてきた。ハーブの中でもとりわけ繁殖力旺盛なので、日当りの良いところに植えると地をはうようにこんもりと生え伸びる。品種によっては白やピンクの華麗な花を咲かせるものも。

清涼感のあるクリーンな香りは、濃厚な味わいの肉料理などのアクセントに。たとえばチキンのソテーやハンバーグに混ぜ込むだけで、いつもと違う奥深い味わいになる。乾燥タイムはややクセがあるものの、生だとすがすがしい香りなので、たっぷりと使っても嫌みがなくて美味。やわらかい枝の先端や葉を収穫して、マリネや煮込み、グリルなどさまざまな料理に使いたい。