春の終わりから初夏の直前までに、旬のシーズンを迎える「ホワイトアスパラガス」。グリーンとホワイト、色の違いは栽培法によるもので、盛り土をして遮光することでホワイトになる。グリーンに比べれば香りはほのかだが、特有の甘みとほろ苦さが特徴だ。

おいしく食べるためのコツはゆで方にある。皮は硬いので、剥いておくこと。塩少々加えた湯に根元から立てて入れて1分ほどゆで、そゆで汁につけて冷ます。こうすることで、苦みもやわらぎ甘みが出る。美しい白色に仕上げたいときはレモンも一緒にゆでるとよい。

シンプルなソテーでも良いが、今日は、一口すすればじんわり内側から温まる「カニと卵白のスープ」をおすすめしたい。生のまま表面の薄皮を全部剥いて斜めに薄切りにしたホワイトアスパラガスとともに、カニのほぐし身と卵白を、鶏ガラスープで煮てとろみをつける。仕上げにベトナム料理で多用される調味料“ヌクマム”とたっぷりのブラックペッパーをかけて中華風に。とろんと煮たホワイトアスパラガスが、やわらかなカニの風味によく合う。