冬に植えたじゃがいもを早採りした「新じゃがいも」は、通年出回るじゃがいもに比べて、皮が薄くて水分が多い。九州産は3月頃から出回り始め、収穫前線が北上し6月頃まで続くため、関東では今の時期から初夏にかけて収穫される。皮と身の間が一番香りがいいので、皮付きのまま頬張って掘りたての風味を楽しみたい。

栄養が皮付近に集中していることも、皮ごと食べたい理由の一つ。ちなみにアンデス系の赤みのあるじゃがいもは日持ちしないので、新聞紙などにくるみできるだけ日光をあてないようにし、早めに食べることをおすすめする。

シンプルにふかす(蒸す)だけで食べるのが、何よりの贅沢。大きさもまばらなので、できるだけ似た大きさのものを揃えてふかし、熱々のうちにフォークで断面ができるよう粗めに割る。上質なバターと塩、ハーブのディルだけでいただこう。北欧でも親しまれているレシピだ。