長期熟成により作られるハードチーズの「パルミジャーノレッジャーノ」。そのギュッと凝縮された旨みから、寒い時期の濃厚な料理に使われるイメージはあるが、やさしい味わいの春野菜にも合う。

イタリア・パルマ地方で古くから作られるパルミジャーノレッジャーノは、これさえあればどんな料理も文句なしのおいしさに仕上がるため、イタリアでは“台所のhusband(夫)”と愛を込めて呼ばれるとか。
熟成度合によっても味わいが変わるのも特徴の一つだ。もともとは生産方法や産地などが細かく規定された条件をクリアして、正式に「パルミジャーノレッジャーノ」と名乗れる。しかし、日本だけでなく本場イタリアでも“もどき”なチーズが出回るので、購入時にはチェックしよう。

おろしたり削ったりと、食べ方もさまざま。ふわふわなパウダー状におろしたときは、手で千切った玉レタスとともに。板状に削ったら、茹でたてのアスパラガスとそら豆にのせて。いずれもオリーブオイルと塩のみの、シンプルな味つけで十分。ただしバルサミコとも好相性なので、味わいに変化を加えたいときは、ぜひお試しを。