葉を摘み取っても、明日になると新しい葉がのびる。「明日葉」は、その菜の由来どおりの旺盛な生命力が特徴。春先から初夏にかけて出回るものは、葉がやわらかくておいしい。

明日葉の茎は、切ると黄色い汁がにじむ。これはカルコンという化合物が含まれるためで、抗酸化作用をもち、がん予防や抗菌作用など嬉しい効能がたくさん。またビタミンやミネラル、ポリフェノールなども含まれる。

下処理はさっと塩で茹でて冷水にとれば完了。あくが強い場合は2〜3時間水にさらすこと。また葉が薄めで明るい緑色の明日葉は鮮度が高いので、選ぶときの目安に。

ほろ苦さと独特のコクが楽しむなら、まったり濃厚な「白和え」はいかが。沸騰した湯で茎ごと明日葉を2分ほどゆがいたら、ザルに取り上げ、冷水で冷やす。かたくしぼって水気を切ったら3〜4㎝幅に切る。その後、木綿豆腐とたっぷりの練り胡麻を混ぜ合わせ、砂糖と塩を適宜加えて味をととのえる。または強い風味を生かした炒め物も。オイルを敷いたフライパンでしんなりするまで火を通したら、塩昆布を加えて全体がなじむまで炒める。