絹さやは、ハウス栽培などで通年手に入るが、本来の旬は春から初夏にかけて。えんどう豆のさやの長さが6〜6㎝のうちに若採りしたものだ。鮮やかでツヤのある緑色をしており、中の豆が膨らみすぎていないものがさやが柔らかく食べやすく、美味とされる。

末塾実のグリンピースとは栄養素も若干異なる。グリンピースに比べると食物繊維やタンパク質、糖質が少ないが、カロテンやビタミンCはたっぷり。甘みや旨みとなる、アミノ酸の一種であるグルタミン酸も豊富だ。

揚げ物や煮物にも使える万能食材だが、歯ざわりのよさを生かした炒め物にするのがおすすめ。「絹さやときくらげの炒め物」は、素材のいきいきとした食感を楽しめる。きくらげは食べやすく切っておき、中華鍋に浅く湯を沸かし、塩と油少々を加えて絹さやときくらげをさっとゆでて水気を切る。湯を捨て、再び中華鍋を熱し、つぶしニンニクとスライスしょうが、油を加え、香りが立ってきたら取り出しておいた絹さやときくらげを、強火でさっと炒める。味つけは薄口醤油でシンプルに。オイスターソースを少量加えると味に深みが出る。