小さな白い花が咲く春の少し手前に、蕾の状態で収穫される花わさび。食べごろの旬は2月から4月と短く、今の時季だけ味わえる貴重な食材だ。爽快な辛味とほろ苦さ、シャキシャキとした歯ごたえが春の訪れを感じさせてくれる。

まずは食べやすいように下ごしらえを。花わさびを盆ざるに広げ、熱湯を回しかける。それをできるだけ細かく刻み、水分をしっかりと絞って粒塩と混ぜ合せる(瓶詰めすれば4〜5日楽しめる)。ここまでしておけば、ごはんや酢飯に白ごまと一緒に適量を混ぜ込んで食べたり、チャーハンや炒め料理に入れたりとアレンジ多様。

さっと湯がいて水気を絞った花わさびを食べやすい大きさに切り、醤油、酒、みりんの調味液で漬けた醤油漬けも美味。同じく今の時期に旬を迎える葉わさびと交互に、覚醒する春の味覚を楽しみたい。